
アルザス / ピノ・ノワール
ドメーヌ・ペパン
花崗岩
「pépin」はフランス語で「種」という意味。
特に、ぶどうのように「果実をつける植物の種」を表します。
エチケットはとてもシンプル。
ヴァイオリニストのお姉さんが情熱的に演奏しているのが印象的です。
アルザスといえばリースリングをはじめ白ワインのイメージですよね。
実際にアルザスワインの生産量の90%は白ワインと言われています。
そしてピノノワールはなんと、アルザスで許可されている唯一の黒ブドウ品種なのです。
アルザスの冷涼な気候の特徴が生きたのでしょうか、繊細な酸も感じられるワインでした。
私のイメージ的にはスラッとしていて、まだ可愛さの残る大人の女性のイメージです。
出身地は新潟あたりの涼しいところ。
しっかりめのピノノワールが好きな方におすすめです!

色合い
グラスに注いでみると、とっても鮮やかな赤色で、透明感のある色合い。少しだけ、紫がかっている。
ピノノワールらしい感じですね。
香り
ラズベリー、ブラックベリーのようなフルーティーな香りが広がる。
スミレやバラのようなスーッとした香りが鼻に抜けるような感覚もあり。
スパイスのニュアンスがほんのりと漂いながらも、フレッシュさが際立つ。
味わい
アタックの酸は緻密で豊か。
舌の上でキュキュッと弾けます。
またその後、見た目の淡い色合いから思い描いていた以上に渋みやタンニンを感じる。ただ決してギシギシとはせずに滑らか。
全体的には爽やかさも感じられて軽やか、適度に骨格も感じられる印象です。
また、絶妙な渋みに舌の上でキュッとする酸が合わさって、小梅が頭に浮かんできました。
個人的にピノ・ノワールは品種としても大好きな私ですが、ペパンピノ、特に好きな種類のものでした!
合いそうな料理
渋みや程良いタンニンがあるので、塩味・味の濃いチーズ等にも合うかと思います。
あとは、油を使った鳥や豚のソテーなども、タンニンが油をしっかりと受け止めてくれて合うのではないかな?と思います。
そして今日のワインのお供は、
「冷しゃぶとほうれん草の梅ソース巻き」を作ってみました!
インスピレーションは、、、
私この冬、しゃぶしゃぶを家で食べる機会が何度かあり、それもほうれん草と豚バラのしゃぶしゃぶをポン酢でもゴマだれでもなく醤油につけて食べるというのにハマったんです。
(ぜひ来年の冬、おすすめです。スープが美味しくなるので締めに塩胡椒うどんも最高でした)
今日もほうれん草豚バラしゃぶしゃぶしたかったのですが、だいぶ気温が暖かくなってきてしまってしゃぶしゃぶもやりづらかったのと、何かペパンピノに合うようにもう一工夫できないかな〜と考えた結果、梅がいけるかも…!と思い至りました。

調理時間:20分
材料(2人前)
ほうれん草 1袋
豚しゃぶ 200g
梅ソース
・しそ梅 5個
・マヨネーズ 大さじ1
・醤油 大さじ2
塩 大さじ1
料理酒 大さじ2
水 お鍋1杯
あらかじめほうれん草は洗っておきましょう。
また、鍋1杯分の水に料理酒と塩を入れ、火にかけておきます。
沸騰するまでです。
まずは、梅ソースから作っていきましょう。
梅干しの種だけ取り除いてまな板に並べます。
あ、ちなみに梅干しはメニュー通りしそ梅がおすすめです!
しそ梅の酸っぱさや塩味がアクセントとして後々効いてきます!
はちみつ梅など使ってしまうと、少し味がぼやけてしまうと思います。
それを包丁で、ランダムにトントンと叩いていきます。
写真のように、ペースト状になったらO Kです。

↑の梅ペーストと、醤油、マヨネーズを小さめのボウルに入れ、混ぜ合わせておきます。
そろそろお湯が沸いてくる頃でしょうか。
洗ったほうれん草を根本からお湯に入れ、1分程経ったら豚しゃぶも一緒にお湯に入れていきます。

豚しゃぶの色が変わったら、豚しゃぶもほうれん草もお湯から出しましょう。
よ〜くお湯を切ります。
豚肉を1枚まな板の上に広げ、その上にほうれん草を2〜3枚乗せていきます。
たっぷり鉄分とっていきましょう。

ほうれん草の上に梅ソースを薄く広げたら、くるくると巻いていきます。
ちなみに私は最初豚バラで作りましたが、この巻く時にうまくまるまらなくて大変だったので、薄くて綺麗にまるまってくれる豚しゃぶがおすすめです!

これで、完成です!!!
シンプルで簡単!
早速この豚しゃぶとほうれん草の梅ソース巻きをおかずに、ペパン、ピノノワールを飲んでみました。

なかなか合う!!
やっぱり今日のワイン、深い渋みのようなニュアンス、と同時にきゅっとした酸を感じます。これがそのまま梅の酸っぱさと、さらにほうれん草の渋みとピッタリマッチしたのかもしれません。
冷蔵庫で冷やしても◎
これからどんどん暖かくなっていくので、梅のアクセントがさっぱり食べれて良いですよね。
組み合わせに違和感がなくて、どんどん交互に飲み食べできちゃいます。
やっぱりワインとお料理、お互い似た要素を持っているものは、必然的に合う場合が多いのでしょうか。
梅っぽいワインだから梅を使ったお料理にしてみようという単純な発想でしたが、予想以上のペアリングになってびっくりです!勉強になりました。
梅の味付けが好きな方やしっかり目のピノ・ノワールが好きな方、今日のペアリングおすすめです。
ぜひ試してみてください。
それにしてもナチュラルワインって、やっぱり繊細で優しい味わいなので和風な味付けにも合うものが多いんですよね。
なんていうんでしょう、ナチュラルワイン独特の旨みも癖になってしまって。
もちろんちょっと良いレストランでクラシックワインを飲むのも大好きです。
私のワインの入口はやはりクラシックワインだったので。
先日ワインの歩く辞書とも言える大先輩と食事に行った際に面白かったのが、良いワインとは何かという話題でした。
美味い不味いは別にして、良いワイン、悪いワインとは何か?と。
私の中で良いワインとは、美味しいありきのものだったので困ってしまいました。
そして、困った私が絞り出したのは「玄人が良いと言うワインが良いワイン」や、「生産者のこだわりがよく表現されたのが良いワイン」等でした。
そして先輩の考える良いワインとは、「テロワールの特徴が忠実に表現されたワイン」ということでした。
例えばフランスのブルゴーニュで、カリフォルニアワインのような果実味ジューシーなコテコテの樽が効いたシャルドネを作るのは違う、逆にアメリカでフランスのシャブリのような繊細なシャルドネを作るのも違う、というのです。
でもそれとは無関係に、美味しいものは美味しい、でも美味しいには個人差があると。
個人的にスッと腑に落ちました。
そしてこの論理で言うと、ナチュラルワインは良いワインには当てはまりにくいですよね。
ボトルを開けてみないと実際の味が予測できないのがナチュラルワインですもんね。
品種も地域も本当に?!ということが多いと感じます。
ただ予測できないところもまた面白いよなと最近考えるようになりました。
ナチュールはそんなところも含めてお家で、簡単な自炊料理に合わせて、気張らずゆったり楽しむのにぴったりだと思うんです。
これから新しいナチュラルワイン開拓、そして自炊料理ペアリングをゆっくりゆっくり勉強していきます。
おやすみなさい。